英語の意味を覚えて英会話を楽しくする方法を英語講師が語る

私が本格的に英語を勉強しようと決意したきっかけは、長年勤めた会社にかかってきた一本の間違い電話でした。何故かその間違い電話は外国人で、最初に電話をとった先輩が、何を言っているのかわからないから代わってといって私に受話器を渡してきたのです。仕方がないので私が出ましたが、正直何を言ったらいいのかわからずまごまごしていると、電話の向こうから、「Anyone else ? 」(他に誰かいませんか?)という英語が聴こえてきました。私が全く応対できなかったので、誰か他にいないのか?

 

と言われてしまったのです。正直、とても落ち込みました。何故かというと、私は中学高校では英語の成績はトップで、アメリカ人をホームステイで受け入れたこともあったからです。これでは私は立派な社会人とは言えない、ただの「会社人」で終わってしまう。私はとても焦りました。人生で一番焦りを感じた時期だったかもしれません。

 

勤務していた会社は英語とは無縁の会社でした。英語ができることを必要とする会社ではなかったのです。そこで私は会社を辞め、海外留学をすることに決めました。期間は一年間です。不安もありました。しかしその一年間で自分の目標とする英語検定試験に合格するために出発したのです。勉強は正直言ってとても大変でした。フルタイムの一般英語コースでしたが朝から晩まででした。

 

宿題もとてもたくさん出て、遊んでいる暇もないほどでした。海外留学の良い点は、各国から生徒が集まってくるため、幅広い年齢層、そして多国籍の中で英語を学べるということです。 日本という小さな島国を飛び出して、様々な価値観、様々な英語を話すクラスメイトとの交流は、それまでの人生では経験したことのない素晴らしい体験でした。ただ英語だけを学ぶのではなく、まさに生きた英語を学べる大変価値がある体験です。週末には、現地のチャリティーショップで高齢者の方々と一緒にボランティアをさせてもらったりしました。

 

その経験も、英語を学ぶためにはとても助けになりました。 それまで6年間も勉強してきた英語はなんだったのだろうと思ったほど海外留学の一年間で得た「英語を使う度胸」は、その後の就職にも大変プラスになりました。

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今ではどんな国籍の方とでも英語を使って十分コミュニケーションを取ることができるようになり、仕事でも英語を使っています。

 

振り返れば、一本の間違い電話から始まった英語を使う人生を今も学びを重ねながら歩いています。 もうずいぶん昔ですが、主人の仕事で海外で暮らしていた時の事です。私たちは神奈川県で暮らしていたのですが、娘が中1の時、主人が海外勤務になりました。高校受験にかかることと、神奈川方式に引っかかカリ、やむなくインターナショナルスクールへ入れることになりました。

 

お金も大変だったのですが、家庭教師をつけ、なんとか合格できたのです。アメリカ人の先生が、娘の英語と数学を見てくれていたのですが、ある日、その先生が私に向かって、娘はスイカを知らないのかと、尋ねてきたのです。スイカはもちろん娘も知っています。ですが問題はその発音にあったのです。

 

イカはウォーターメロンですが、その先生の発音は、私の耳にはもちろん娘にもワタメとしか聞こえないのです。あせった先生は、ますます早口になりました。中が赤く、黒い種がいっぱいあるというのがわかり、ようやくスイカにたどり着いたのです。 もう一つは、娘の友達のフランス人の家庭に招かれたときのことです。その子は女の子でしたが、ママとも私は友達で、私たち家族を招いてくれたのです。他にも何人か彼女の友達も遊びに来ていました。

 

いつ来れるかと尋ねられたので、日曜の午後と答えたのです。彼女は私にメイクアドレスと言ったのですが、私は意味を取り違えてメイクアドレスを正装と思ってしまったのです。私も娘もワンピースを着て、彼女の家に行ったのですが、向こうは普段着で、子供も主人も皆そうなのです。

 

なんだかおかしいなと思って、ようやく気が付いたのです。メイクアドレスではなくメイク アドレスつまり覚えておくという意味だったのです。彼女は入国管理事務所で働く、いわゆるキャリアウーマン、ご主人は飛行機のパイロットでしたが、とても気さくな人で滞在中はとても楽しくお付き合いさせていただきました。

 

もうひとつは、主人の会社のかたで、冬休みに家族でオーストラリアへ遊びに行ったのです。こちらは家とは違って東京でしたから、学校は日本人学校へ行っていたのです。 娘さんに英語を習わせていたので、海外旅行も安心と言って、出かけて行ったのです。

 

ところがデパートでトイレに行きたくなり、娘さんが尋ねたのですが、通じなくて、とうとう向かい側のホテルのトイレに行ったのだそうです。高いお金を払って英語を習わせているのに、何で通じないのかとずいぶん怒っていました。ここでも間違いがあり、 トイレットではなくレストルームが正しかったのです。

 

トイレットは部屋についている浴室と一緒になったタイプでもちろんデパートにはありません。レストルームつまり化粧室というのが正しいのです。 英語って本当にむずかしいですよね。皆さんもきっとこんな経験お持ちだと思います。